すぐ死ぬんだから

 著:内館牧子 出版社:講談社

 

久々に内館牧子の小説を読んだ。

老人あるあるが面白くて、一気に読んだが、自分の境遇と重ねた個所もあり、所々苦しくもあった。

小説の世界と割り切っているのに、現実問題がわんさかてんこ盛りに入っていて、考えさせられた。特に「死後離婚」

いつからこの言葉が認知され始めたのか・・・?ちょっと気になる。

 

現実問題、こんな78歳がいるだろうか?

もし周りにいたとしたら・・・”痛い”と感じてしまうだろうか?

この本がリアルタイムで発表された時には、全く関心がなかったけど、”今”の私が読んでみて、頭の中のイメージの主人公は、草笛光子さん。

NHKでドラマ化された時は、三田佳子が主人公だった。

う~ん、ちょっと違う。著者が想像して描いた女優さんは、誰だろう?

ドラマ化された時、一番しっくりイメージされるのが著者の推薦なんだろうが、業界しがらみとかがあって中々そうもいかないだろう。

だから読者が勝手に女優さんを頭に描いて読んでいくしかないのだが。

 

78歳設定として、該当する女優さんは誰が相応しい??

意外とドラマ化をイメージして想像していくのが楽しいこともあるが、実際ドラマ化されてがっかりすることの方が多い。

それも所詮自己満足でしかないはず。

 

書評を読んでも、共感コメントばかり。

かくいう私も同じようなコメントしか思い浮かばない(文才無しだから)

 

4月病に罹っていた?!ような自分にとって、この小説を読んだことは、大げさかもしれないが僥倖だった。

奇しくも明日からGW,ちょっと前を向いて一歩踏み出そう、と思えた1冊となった。